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2022.05.12
普段何気なく生活を送る中で、近所の一軒家にふと目がとまりました。
いつもは特に気にすることもなく通り過ぎる程度なのですが、よくよく見れば空き家だったんです。
そんな事を意識して歩いてみると、近隣住宅にもちらほら見かけるんです。
ほんの数年前まで誰かが住んでいたはずなのに・・・なんて思うと気になって空き家問題について調べてみました。
以前にも空き家問題については記事にしてみましたが、今回は少し視点を変えて大きく分けて2つの問題にフューチャーしてみました。
1つ目は、高齢化社会が進む日本全体の問題で、団塊世代の相続が進み、空き家が急速に増加すること、2つ目は、空き家所有者自身が空き家の管理や活用について問題を抱えていることです。
空き家が発生する最も一般的な原因は、自宅を所有する高齢者が老人ホームなどの高齢者住宅や子供宅などに転居することです。今後、団塊の世代を含めた高齢者は急激に増えていきます。それに伴い、空き家もどんどん増えてしまうのです。特に駅から遠い利便性の良くない地域にある住宅街では空き家が一気に増加することが予想されています。
空き家が増えるということは、その地域に住む人が減っているということです。そうすると、その地域の活力が低下するだけでなく、道路や水道、電気といったインフラを維持することが難しくなってしまいます。例えば、ある道路の利用家族数が100家族から50家族まで半減してしまった場合、1家族あたりの道路維持の負担は倍となってしまい、他にも、スーパーや銀行、クリニックなど、生活に欠かせない施設の撤退も起きてしまい、空き家の増加はその地域の魅力を低下させてしまう原因となってしまいます。
2つ目は、2015年5月に空家等対策特別措置法が施行されてから、「空き家問題」という言葉を耳にする機会が多くなっています。そして、空き家問題は所有者側の視点ではなく、近隣住民側の視点で語られることがほとんどです。その結果、「空き家は地域の景観や安全を損なうものである」という負のイメージがついてしまいました。
しかし、空き家を巡る問題のほとんどは、所有者が悪で近隣住民は被害者という単純なものではありません。所有者自身も、空き家の管理や活用について問題を抱えていることが多いのです。そして、所有者が抱える問題の多くは、法律や税制、もしくは物理的な問題であることが多いため、簡単に解決することができないのです。
この様に、空き家問題というのは年々増加と共に社会問題となりつつあります。
ご自身の問題だけではなく、その住居周辺で生活をする近隣住民にとっても問題にもなりうる訳です。
空き家となり放置されるには様々な事情や問題が背景には隠されていることも多々あります。
建物が朽ち果てて手が付けられなくなる前に、何かしら行動に移してみてはいかがでしょうか?